コラム

京都で軽く呪われた話
若かりし頃の恥ずかしい体験

さて、「恥の多い人生です。」とはこのブログのサブタイトルだが。
複数人で同じことをしているのに、なぜだか俺だけが変な目に合うことが多い人生なのだ。

ヤバい目には合っていないので、
後日笑い話にできているのが救い。

人の不幸は蜜の味。
若き日に京都旅行に行って呪われた話をしようと思う。

※ギャンブルの話がよくでてきます。
当ブログはギャンブル推奨していませんのでご注意ください。
また、力こそパワー、画像はイメージなので実在のイメージではありませんのであしからず。

たねだ
たねだです。Twitterやってます。

登場人物

20代前半ごろ?
同じ職場の(当時は)仲が良かった、
3人と俺で旅行をする話になった。


京都入りを目論むメンバー

1.京都の空気を味わいたいハイギャンブラー「A」
2.何も考えてないミドルギャンブラー「B」
3.何か仲いい後輩が旅行に行くからついていきたいだけのハイギャンブラー「C」
4.京都が舞台の角川ホラー文庫を何度も読み返して、いつかその文庫に出ている怖いお寺を全部回りたいと願っていたビギナーギャンブラー

さて、誰が俺かは言わずもがな4である。

小学生の自由研究で「京都の怖いお寺」って題材で夏休みウキウキで作っていた俺である。
たまたまプリンターの調子が悪くなり、後半にかけて写真が色あせていき、調べまとめていくうちに我が家のプリンターにも霊障が現れたとか言ってた調子のいい俺である。


どこに行こう?

このメンツは年齢が近いだけあってよくつるんでいた。

1日目は着いてすぐに伏見稲荷へ行き、そのままご飯を食べてホテルで休む。
3日目は朝ごはんを食べて帰る
までは適当に決めたが2日目はどうするという話になり、じゃ怖いお寺回るかとすかさず提案した。

好きな文庫本では6〜7か所、実際のお寺が紹介されているが行けても1〜2か所だろうと思い選定した結果、

「曼殊院門跡の幽霊画」
「化野念仏寺 西院の河原」

に決定した。
見た目のインパクトならこの2つほど記憶に残りそうなものはない。


貧乏金無しでも行きたい

2泊3日、新幹線で行く貧乏旅行の予定だった。

若いってだけで金が無い。
金が無いのに一人暮らしなんてして、もっと金が無い。

金が無さ過ぎて旅行数日前にもかかわらず、
京都の空気を味わいたい、一番京都を堪能しそうなAが家庭の事情とかギャンブルのせいで、
「旅行無理だわ」
と無情な一行だけでパーティーを抜けた。

Bが旅館に一人キャンセルの電話をした。
幸い、部屋だけの素泊まりプランだったのでキャンセル料は取られなかった。

こんなことは日常茶飯事ではなかったが、
当時はまたかと軽くスルーしていた。

3人で計画を詰める。


理不尽から生まれる幸福もある

旅行の前日。
その日、俺は何の研修もしてくれない、
とりあえずやってみようよと無理やり入れられた部署で仕事をしていた。
ただ自分がその専門学校出だってだけで、
やらされていたがマニュアルもクソもなく、
何となくでやるしかない。
なので当然ミスもする。

別のお偉いさん「この素材、色がついてないんだけど」
俺「いえ、こちらではちゃんとつけてます(PC見せる)」
別のくそ「じゃ、なんでこっちで反映されてないの」
俺「分かりません、別名保存とかでもう一回やってみます」
ゴミクソ「分からないじゃ困るんだよ!」
俺「(いやいや知らねぇよ、何も教わってないんだから)すみません」

数分後
別のくそやろう「あぁ、そっちとこっちのソフト、互換性ないからこっちで色つけるとそっちじゃ反映しないんだよね」

!!!早く言えよクソが!!!
散々後ろで俺が怒鳴られてただろうが!

と、同じ部署のやつにも味方されず孤軍奮闘も虚しく、アホらしくなって定時で帰る。
後にこの部署、人がアレなやつばかりで辞めた。

帰り道、あまりにもムシャクシャが止まらず、目についたパチンコ屋に入っていた

当時、ギャンブラーに囲まれていた俺は付き合いで初めてパチンコをしたら大フィーバー
給料一月分を優に超える額を得てしまい、
ビギナーながら楽しんでいた。

といっても根がケチなので遊ぶにしても、
少額でも遊べる甘デジと呼ばれる機種。
しかも貞子が好きだったのでリングしか打たない。
当たったら画面上部についている貞子の手が下に落ちてくる演出に魅了されていた。

旅行が近かったため控えていたのだが、
このムシャクシャはあの射幸心しか癒せない、
もうどうにでもなれという破壊衝動で旅行代金を突っ込んでいます。

なんて書くと依存症のように見えるが、
実際は毎月貯金もしてるし、
この財布の金を使うと明日降ろさないと駄目だなと考えるぐらいには冷静。


俺「貞子、俺きょう会社で怒られちゃってさ」
貞子「あらやだ、なんで?ミスしちゃったの?」
俺「いや、ミスではあるけど使っちゃいけないなんて知らない機能を使ったら怒られた」
貞子「それは使っちゃいけないって教えないあのゴミクソ共が悪いんだから、俺くんはなにも悪くないはずよ、呪っとくね
俺「そうだよねー、でもミスはミスだし、後輩が機転を効かせてくれてなんとかなったけど。
後輩だけに申し訳なくて、上司はクソ」
貞子「その後輩は俺くんを助けてられそうだから助けてくれたんでしょ?
それは俺くんの人徳よ、さぁ、この手を取って」
俺「そうかー、今度改めてお礼しようかな
ん、何何?」

貞子の手が急に落下。
「右打ちしてください」
♫ひ〜と〜つぶの〜あ〜いを〜

なんて脳内で嫁と会話してたら当たってた
この当時、マジで貞子のヒモと自称するくらい貞子に貢がれていた
この日はよほど機嫌が良かったのか、まったく帰らせてくれない。
2時間ほどして7万円を握りしめてBに電話した。

俺「なんかいろいろ嫌になって帰りにパチンコやったら、気づいたら財布に7万円入ってたけど、これでA誘ったら無理かな?」
B「マジかよ、行ったのかよ!
しかも勝ってるし、たぶん大丈夫じゃない?
ベッド増やすだけだし、最悪あいつだけどっか泊まらせるとか」
俺「OK、連絡してみる」

俺「おい、Aよ、なんかいろいろ嫌になって(略)明日来れる?」
A「マジかよ、だったら行くわwww
草生やしてんじゃねぇぜ。

金で結ばれる友情パパワー。
4人とも無事に京都入り決定。


初日

東京駅。
みんなと合流した俺は財布がホクホクなので、先輩と朝ごはんを食べる。

新幹線は自由席だったのか、
出入り口の広いところでだべってたような気がする。


京都入り

引きこもりの俺には京都駅の広さ、綺麗さ、大きさにはとても感動した。

お昼ごはんを食べる金が無いAにお小遣いを渡す。
A「サンキュー」
俺「ちゃんと返せよ」
A「えっ、この旅おごりじゃないのかよ!
普通、あの流れだとおごりだろ!w」
俺・ケチ・ドケチ。

Aはギャンブルで旅行代が無くなったんじゃなくて、
なんか家族が金必要で貸したんじゃなかったかな?
と今ごろフォロー。

まぁ、なんやかんやとみんな楽しく京都観光スタート。


伏見稲荷

まずはAが希望した伏見稲荷に向かう。
名前だけは聞いたことあったけど、あんな山だとは聞いていない
こちとら万年ぽっちゃり運動不足。
かなり辛かった。

A「ジャン負けでダッシュするか!」
B「いいね!」
C「やるか!」
俺「(呼ばなきゃよかった)やだ!」

案の定、俺負けるよね。

A「じゃ、目に見えるあそこの鳥居までダッシュ!」

ほとばしる汗、たまる乳酸、踊る肉、寄せられる奇異な目。

若かったね。


初日の夜〜安寧〜

適当に伏見稲荷を満喫しつつ、夜ご飯へ。
店を決めてなかったので、たまたま見かけた個人店の居酒屋へ。

内部が木造の作りで木のいい匂いがした。
京都という舞台をより色濃く感じさせてくれるとてもいい居酒屋だった。

料理もとても美味しく、話に花が咲く。
普段、酒を飲まない俺も果実酒を飲んだ。
アルコールにとても弱いから1杯だけだったが、とても楽しかった。
あれはきっと青春と呼ぶに相違ない。

その日の夜。
寝るのがもったいないが、
なぜか、結局みんなで伏見稲荷をダッシュし、酒も入っているので疲れたのか、
一人、また一人と明日もまた楽しい一日になると確信しながら眠った。


二日目

この旅の儀式、
朝のお小遣いタイムを経て朝ごはん。
なんかうどん食べた気がする。

二日目はいよいよ怖いお寺巡りだ。
4人(実質3人)でタクシー代を払い「曼殊院門跡」へ。


「曼殊院門跡」

テレビでもよく紹介される有名な幽霊画がある。
怖いもの好きだけどビビリな俺は緊張していた。
曼殊院門跡へ近づくにつれ、その緊張感は増しテンションも上がっていく。

当初は、お寺のお堂に展示されているのかなと思っていたのだがそれは違った。

かなり広い平屋建てで、
綺麗な庭園や建物内部を見学できる。

それはさておき、
最後にいよいよ幽霊の掛け軸がいきなり現れる。

テレビで見たことはあるが、実際に見るともっと怖い。
「彼岸花」というホラー文庫では、
川原菜つみが建物の角を曲がるといきなり幽霊が現れた、と表現されているが、まったくもってその通りだ。

少し薄暗い場所に展示されていて、
本当にそこにいるかのような迫力。
幽霊画に魅入られたのか、食い入るように見入ってしまった。

掛け軸の足元には注意書きで、
「こちらを写真に収めてから不思議なことが起こり、ネガを当院に送られることが多数あります
当院では責任を取りません、ネガも返送します」
みたいなことが書かれていて、より恐怖が増す。

A「ジャン負けで写真撮るか」
俺「ここはマジでやめとけ!」


「化野念仏寺」

青々とした竹林がとても美しい観光スポットでもあるが、俺の目当ては違う。

8,000を超える石仏。

水子供養の地蔵もいる。
目に映る地蔵の中に、この世に生まれてこれなかった悲しい子供たちを重ねてしまい、
少し暗い気持ちにもなる。

ここは寺に入る前からその量に圧倒される。
終始ふざけていたみんなも息を呑む。

事前にネットで調べたけど、撮影禁止スポットがある。
だけど外国人観光客がパシャパシャ写真撮ってたから、あぁ、ここは撮ってもいいのかと俺も何枚か撮影した。

石仏に敬意を込めつつ散策すると「六面体地蔵」へたどり着いた。

「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」
と心の中で唱えながら柄杓ですべてのお地蔵さまに水をかけていく、だったかな?

おふざけ3人はほっておいて、
俺は真剣にやろうと思った。

「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」
ぴしゃ。
「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」
ぴしゃ。
「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」
ぴしゃ
「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」
カンっ!

A「え、殴った?」
B「柄杓でお地蔵さん殴ってたよね?」
C「えっ、見てなかった!」

そう、目測をミスってお地蔵さまの頭に柄杓当てちゃったのよね…

6体の地蔵にはそれぞれ、
「人道」「天道」「修羅」「餓鬼」「地獄」「畜生」と冠しているらしいけど、どれをやっちゃったのか覚えていない。

心の中で「大変申し訳ございません」と謝りつつ化野念仏寺を後にする。


二日目の夜〜異変〜

若干の気まずさを残しつつ、化野念仏寺から京都駅まで戻る道中。
今日の夜ご飯までまだ時間があるので、それぞれ自由時間にすることにした。

俺ははちみつの御土産や洋服などのショッピング。
AとBは特に興味がなかったのか、なぜか京都のゲーセンへ。
Cも一緒にゲーセンに行き、後で俺と洋服を見に行った。

一人になり、はちみつのお店を見ているときから何か足に違和感があった。
痛い
足でもひねったのかなと思ったが、記憶にない。
まぁ、運動不足だし、この旅はいろいろ歩き回ってるからどこかでひねったかぶつけでもしたのだろうと、あまり気にしていなかった。

はちみつを購入し、Cに連絡をして洋服を見に行く。
2〜3件見に行ったが、その間も足の痛みが収まることはなかった。
だんだん歩くのがしんどく感じる。
旅の疲れが出たんだなと納得させ、
喉も乾いてきたし、早く夜ご飯を食べたかった。

ようやく夜ご飯の時間になり、みんなと合流してすき焼き屋だったかな?
お店まで歩いていた時、
B「なんかさぁ、足引きずってない?」

そう、我慢して歩いていたがもうまともに歩けない。
お店に着いたら座れるからと誤魔化しながら、足を引きずっていたが、みんなに隠せないほどまともに歩けなくなっていた。

俺「いやー、どっかで足ひねっちゃったのかな?」
A「呪われたんじゃね?あのお地蔵さんに」
B「ぶふっ!そうだ呪われたじゃん(笑)」
C「さっき洋服屋見てたときから、そうだったけど大丈夫か?おんぶする?」

荷物を持ってもらって、肩を借りながらようやくお店に着いた。
これで大丈夫だ。


夜ご飯

予約をしていたのですぐに席に案内された。
足の痛みがピークだったので、一番手前の席にすぐ腰をかけ足を揉んだりほぐしたりしていたら何とか痛みが引いていった気がした

その代わり、尋常じゃない喉の乾き
昨日、果実酒を飲んで美味しかったからこの店でも果実酒を頼んだのだが、来るのが待てないぐらいの乾き。

何か飲みたい。

「水って貰えないのかな?」
B「あぁ、すぐにお酒来るからそのときに頼んでやるよ」
俺「ありがとう、ごめんね」

体調が悪そうな俺を見てふざけられなくなったようだ。
少し目をつむり必死に乾きを我慢する。

ようやくお酒が届き、一気に飲むと危険だと分かっていたので一口飲む。

ぐわっと頭に回る感覚。

昨夜の美味しさは全く感じることはなく、
気持ち悪さで頭が痛くなった。

水が来ない。
喉が乾く。

俺「それって飲めるかな?」
B「えっ、これフィンガーボールだから駄目でしょ、指洗っちゃったし」
俺「だよね…」

ぐわんぐわんと頭が痛い。
気持ちが悪い。

これはさっきの一口飲んだ酒が頭に回ったようだ。

俺「ちょった気持ちが悪いからトイレ行ってくるわ、どこだろう?」
B「あそこに店員いるわ、すいません!」
俺「トイレってどこですか?」

アルコールに弱い俺は酒を飲むと、度々こんな感じになる。
たいていトイレの個室に座って目をつむり、呼吸を整えれば体調が戻ることを知っている。

トイレの場所を聞いた俺はみんなにトイレに行ってくると立ち上がった。

意識がぼんやりとする。
あれ、夢を見ていたんだっけ?
ここはどこなんだろう?

おい、大丈夫か?
あまり動かさないほうがいい。
頭を打っているから危険だ。
手が痙攣してるから動かすな!

救急車を呼びますか?
お酒は一口しか飲んでなかったです。

なんか騒がしい。
目を開けてみる。

目の前には暗い木と人。

目開けた!
意識戻ったよ!

うるさいな、起き抜けでおおきな声出すなよ。

救急車、もうすぐ来るから!

おーい、俺!
大丈夫か?
おーい?

意識が覚醒すると同時に何が起こったのか、
必死に理解しようとする。

俺は横になっている。
さっきまでみんなとご飯を食べてたはずなのになぜ?
ここはホテルなのか?
いや、テーブルの下だ。

何でこんなとこで寝てる?
早く起きなきゃ。

体に力を入れるが、入れると駄目な気がする。
動きたくない。

おーい、大丈夫か?
今、救急車来たから乗るぞ、動けるか?

動きたくないです。
動けないです。

目の端に救急隊員が映る。

大丈夫ですか?
動けますか?
ここは地下なのでストレッチャーが無理なので、1階に上がれますか?
動きたくないんです、動けないんです。

では1階に運びます。

おじさん「テーブルに頭ぶつけてますけど、帽子が厚手なので大丈夫かと思いますが気をつけて」

救急隊員「わかりました、ありがとうございます」

薄れゆく意識の中、AとBはホテルで待機してCは一緒に着いてきてくれる、
安堵の中、目を瞑った。


病院で検査

気がつくと一面が真っ白の世界だった。
意識がはっきりしない。
ガタガタガタガタと動く感覚がある。
目が開く。

どうやら病院に着いたようだ。

当直の先生らしい人、二人が何か質問をしてきたりCTを撮ったり採血したり。

完全に意識が戻ったときには気持ち悪さも足の痛みも、完全になくなっていた。

先生の話を聞く。

先生「正直、原因不明です
CTも異常が無く、血液検査もまぁまぁ
強いて言うなら、疲れてるときに跳ね上がるこの数値が異常に上がってます
むりやり原因を作るなら、連日の睡眠不足や前日の運動、飲酒により血圧が一気に上がって失神したのかなと思います

通常、何百程度が何千とかだった気がする。

待合所でC先輩と合流する。
タクシーを呼んでくれていたので、ホテルまで帰ることになった。

そこで何が起こったのかを聞いた。


何が起こった?

トイレに行くと言って立ち上がったあと、みんなは俺から目線を外し、大丈夫かなと話し合おうとした瞬間、目の端から急に消えたと言う

慌てて目をやるとテーブルの端に頭をぶつけて倒れていたらしい。

ぶつけたテーブルに座っていた人たちが慌てて、俺を仰向けにしてくれたようだった。
そのときにテーブルの下に入ったらしい。

運が良かったのか、
そのテーブルに座ってた人が医療関係の人たちだったらしく、
テキパキも脈を計ったり救急車を手配してくれたらしい。
連絡先を聞いていたらお礼できたけど、
さすがにテンパって気が回らなかったようだ。

確かにそう言われたら、そうなのかもしれないけど、あの足の痛みの異様な喉の乾き

でも明確なものを見ているわけでもない

まったく謎の失心

医者はてんかんを疑ったようで血液検査をしたけど、それも違うらしい。

そうこうして無事にホテルまで戻ってきた。

さぞ心配させてしまったと申し訳なかったが、AとBはホテルで映画を見ていたようだ
やつらいわく、この旅で一番面白かったのはその映画だったらしい。
なんの映画だよ。


三日目〜後遺症〜

朝、早めに目が覚めた。
昨夜ホテルに帰ってからご飯を食べていなかった。
みんなに喫煙のせいだとタバコを没収され、タバコも吸えない。
もう今日は一人で行動するなとキツく言われたが、周りを起こすのも忍びないのでこっそりとコンビニへ向かった。

朝ごはんとタバコを購入し、コンビニ前でとりあえず一服。
軽く自分の体の感覚を調べたが異常は感じない。
強いて言うならたんこぶが痛い。
偶然、厚めのニットキャップをかぶっていたのでたんこぶで済んだらしい。

まったくもって、運が良いのか不幸中の幸いすぎる出来事だった。

ホテルに戻り、気持ち体に良さそうなものを食べてみんなが起きるのを待った。

昼ごろに帰る準備をし、
駅前で昼ごはんを食べるときのことだった。

喫茶店に入り、ランチを頼む。

メニューを見ながら、ふとアルコールの匂いがした。
どうやら後ろの席で昼からビールを飲んでいるようだ。
特に気にはならなかったがランチのパスタが届いた瞬間、また気持ちが悪くなった

やばい、倒れると思い、
すぐに机に突っ伏したが今回は大丈夫のようだ。
ただ目の前に運ばれたパスタを食べれる気がしない。
申し訳ないがみんなに食べてもらった。

事態を重く見た3人は、
旅行の帰りに死なれたら困ると、実家が近かった俺に両親に迎えに来てもらったほうがいいと言われた。

俺は大丈夫だったけど、だったら俺らが家に送るとまた申し訳ないことをしてくれそうになったので渋々、両親に電話することになった。

よく分からん理由で倒れたこと、
店で飯が食えなくなったこと、
車で品川駅まで迎えに来てもらい、
その日は実家に泊まった。
たらふく飯を食った。


その後・おまけ

その後のことを報告しようと思う。
その後、数か月以上はお店で飯を食べられなくなった

気分的なものだろうが、あの時倒れた感覚が蘇り気持ちが悪くなってくるのだ。
ひどい時では卵焼きを一欠片食べただけで限界を迎えたりしていた。
でも家ではもりもりと食べれる

一種のトラウマのようで、お店に入ると蘇ってしまうらしい。

もともと一人であまり外食をするタイプではないので、
そこまで困らなかったのだが友達といても発症するのでさすがに困っていた。

数か月後、ふと思い立ち一人旅で伊豆大島へ行った
そこでまたなんやかんやあり三原山の山頂にある、
噴火時に溶岩が避けて通り焼けなかった祠まで行き、何か分からないが「お返しします」と心で唱えた。
気分転換というか、気分リセットだ。
その時の話はまたいつか。

ちなみに十数年経った今でもたまに外食すると、あの時の記憶が蘇り大丈夫かなと不安になる
この病はなかなかしつこいようだ。


その後・おまけ2

身近に一人ぐらいは見える人がいるんじゃないだろうか?

この呪われた話は鉄板ネタのように人に話す。
とある人にもこの話をしたときのことだ。
その人は何やらぼんやりと感じるらしい。

見える人「それってどのくらいの時の話?
〇月の話?」
俺「あ、そうです、ちょうど〇月の話ですね」
見える人「あぁ、やっぱり。
はっきりとじゃないけど、そこらへんの時期に何かをヤバそうなのが憑いてるの見てたわ
俺「えっ、マジっすか?」
見える人「気持ち悪いから近づかなかったけど
俺「いや、早く言えよ」


その後・おまけ3

伊豆大島でお返しの義(ただの気分転換)が終えた後、

見える人「あれ、どこか行ってきたの?」
俺「誰かに聞きました?
伊豆大島行って気分転換してきました」
見える人「あぁ、いや、何か変なのがいなくなったから
俺「お、じゃお祓い効果みたいのありましたかね?」
見える人「たぶんね、あまり神社とか変なとことか行かないほうがいいよ、憑れて帰りやすいみたい

肝に命じます。
今後、見える人と話すと時たま、
「あれ、また変なところ行った?」と聞かれるときは、たいてい神社とか行ってる。


おわりに

正直、幽霊は見たことがないのでいないと思っている。
いたらいいなとも思っている。

この旅話を読んでいただき、
実際にマネする人はいないだろうが、
仮に何かあっても責任は一切取らないです

オカルト話に、
交通事故現場でお供えの花を見て、
「あぁ、可哀想だ」と思ってはいけないという話をご存知だろうか?

その場に留まる霊が「この人は良い人だ」と憑いてきてしまうということだ。

もしかしたら化野念仏寺で悲しい気持ちになったときに、
胎児の霊が憑いてきてしまったのだろうか…

なんて考えないようにしている。
この件はただの体調不良だった。

俺の心ではそう片付けることにしている。

-コラム